経営相談ワンポイントアドバイス 技術者はこだわりが強いので、経営者には不向きである。

■現状

●創業40年の店舗デザイン、設計を行っている社長からの相談。
●社長:70才、動ける間は働きたいと思っている
●奥様:65才、1級建築士。社長と一緒に仕事をしている。保証人にはなっていない。
●長男:35才、2年前に結婚
●自宅の土地:200平方メートル。抵当権の設定はされていない。奥様の持分は3分の2。
自宅の評価額:約3,500万円
●所有マンション:早稲田にある。不動産屋は2,000万円で買いたいと言っている。
●銀行借入:1億円。月に300万円を返済している。
●3年間で売上が1億円減少している。
●預金:1,000万円

■相談点

以前は、60才の後継者候補がいたが、病気になってしまい候補から外れた。従業員に2名候補者がいるが、従業員を後継者にすることに問題はないか? 現在の状態で事業承継は可能だろうか?

■アドバイス

技術者はこだわりが強いので、経営者には不向きである。現在、社長が考えている候補者は技術者のため後継者にしないほうが良い。3年間で売上が1億円も減少しているので、その原因究明と改善、借金を減らさないと、後継者は継ぎたがらない。
直ぐにでも再度リスケを行う必要があるが、リスケの前に自宅の土地の差押えを回避するために社長が持っている3分の1の持分を奥様に譲る必要がある。
建設業であれば、本来は粗利益率が25%は欲しいところではあるが、貴社は約18%しか出ていない。外注費・販管費(特に人件費の割合)が多いのでこれを見直す必要がある。
目標は、10年間継続して、売上5億円、利益1,000万円を上げ粗利益率を25%にする計画を作り、実行するべきである。外注費の見直し・改善を行い3年間で利益が出る体質になれば、事業承継がし易くなる。

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