経営相談ワンポイントアドバイス 会社の株の移行は適正な株価を算出し、株を除く相続資産合計を算出し、分割合意を取る。

■現状

業種:サービス業、年商:20億円、借入残高:4億円、
連帯保証人:社長62歳・奥様63才、後継者:息子36歳  ※その他に次男、長女

■相談点

会社の株を後継者に確実に移行したい。

■状況

・株式割合
現社長:60%、奥様:10%、長男:10%、次男:5%、長女:5%、その他:10%
・事業承継は3年後の予定
・現社長の資産は
1) 会社の株
2) 会社の不動産:5,000万円相当
3) マンション:10室1棟、1億円相当
4) 自宅:3,000万円相当

■アドバイス

・適正な株価を算出する。現在の株価合計2億円(現社長の持分1.2億円)
・会社の株を除く相続資産合計:1.8億円
・相続人4名(母、長男、次男、長女)で、現社長保有資産計3億円を下記のように
将来に発生する相続に対して分割合意を取る。
1) 母親:マンション1億円相当。会社不動産5,000万円相当
2) 長男:会社株式(現社長の持分60%、1.2億円分。代償分割を活用)
次男に現金で2,000万円を分割支払
長女に現金で5,000万円を分割支払
よって、長男は自分の持分と合せて70%の会社株式を所有
3) 次男:自宅3,000万円相当と現金2,000万円(長男よりの代償金)
4) 長女:現金5,000万円(長男よりの代償金)
・その他の10%の株を金庫株として会社が買い取る。
・代償分割の現金支払い分7,000万円が必要。資金の手当は5年後の現社長の退職金の
一部と銀行借入によって賄う。退職金の原資は生命保険の解約返戻金。
・3年後の長男への事業承継時 “経営承継円滑化法”の会社贈与の規定を活用して、
株価を現在価値で固定し贈与税を発生させない工夫をする。

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