経営相談ワンポイントアドバイス 会社の業績が良い時に借入金の金利を下げる事は可能か?

■質問内容

このところ会社の業績が良い。以前借りた借入金の金利が高いのだが、下げることはできないのか?

■アドバイス

金利をいくらにするかは、“貸し手と借り手の双方の合意”が経済原則。業績が悪い時は、銀行は貸し倒れリスクを考えて金利を高くする。それならば、企業の業績が良くなった時は、貸出し金利を銀行側から自主的に下げてくれるかと言うと、“NO”である。つまり、企業側から“業績が良いので金利をいくら下げてくれ!”と言わない限り下がることはない。
融資を受ける時に企業側から融資条件を提示することは、日本では一般的にはない。しかし、これは経済原理からすると全く不合理なことである。
企業が銀行に融資を申し込む時は、下記の3点セットが重要。

①借入希望金額
②返済期間
③希望金利
《銀行が認める金利を下げる状況》
①企業の収益性が高い(年間返済総額の130%の簡易キャッシュフローが平均的にある)。
②現在の借入残総額以上の資産がある(現預金のみで借入残総額以上あれば最高)。
③貸付金に対して、銀行にとっての保全が不動産等でとれている。
これらの事柄を総合的に判断して金利を下げるか否かを決定することになる。
上記の3つの状況の一つでもあれば、積極的に交渉すべきである。
《例》
A銀行の借入金残6,000万円、金利3%、残りの返済期間3年間

3年間の利息合計360万円 2%になったときの利息合計240万円 
1年目 180万円(6,000万円×3%) 1年目 120万円(6,000万円×2%)
2年目 120万円(4,000万円×3%) 2年目  80万円 (4,000万円×2%)
3年目 60万円 (2,000万円×3%) 3年目  40万円 (2,000万円×2%)

その差額“120万円”(360万円-240万円)
営業利益率10%とすると、120万円の営業利益を出すための売上高は
1,200万円
である。まずは、銀行に金利削減交渉をすべきである。

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