経営相談ワンポイントアドバイス 自宅を守るために個人所有のマンションは、名義を奥様に移す。

■現状

不動産会社の社長様からの相談。
社長は45歳、息子2人、奥様の4人暮らし。東京の有名大学を卒業し総合商社に就職、その後、不動産販売会社に勤務後、独立。
社長名義で7,000万円の新築マンションを所有しているが、返済を始めたばかりで、6,500万円のローンが残っている。
会社の事業内容は、不動産のリノベーションと売却を行っており、今期の売上は12億円。平均の利益は1件あたり約400万円で年間の当期純利益は約4,000万円。従業員10名。現預金は4月末現在で1億5,000万円。
銀行からの借り入れ総額は15億円となっている。返済額は、1年間で元金の1億2,000万円を返済している。

■相談点

来期には現預金も底をついてしまい資金繰りが厳しくなると思われるのだが、打つ手はあるのか?

■アドバイス

 自宅を守るために個人所有のマンションは、名義を奥様に移す。
 今のペースだと借入れ返済に10年以上かかるが、銀行は問題視しない。所有物件を時価で再評価し、当期純利益+減価償却費で割って10以下ならば問題はない。
 年間で当期純利益が4,000万円出ているが、銀行への元金返済が1億2,000万円だとすると8,000万円不足する。この不足分に現預金を充当しても来年には資金繰りが厳しくなるので、元本返済を金融機関に待ってもらい経営を改善しなければいけない。銀行は、経営改善計画書を作って交渉をすれば返済を待ってもらうことができる。但し、今後の借入は困難になるので1件当りの売却益を上げることと、経費の見直しが必要である。
 ビジネス上のアイディアとしては、年1回の売却で400万円の利益よりも200万円の利益がでる売却を2、3回することを目指す方が手元資金は楽になる。また、粗利益を向上させるために、ペットと住める家や高齢者にやさしい家等の特化した商品戦略が必要である。

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP