経営相談ワンポイントアドバイス このグレーファクタリングは現在社会問題となっていて、金融知識のない中小企業の被害が増加している。

■現状

建設業を営まれている社長様からの相談。
社長は50歳、奥様は48歳で他の会社で働いている。子供はいない。自宅は賃貸のアパート。
創業30年、アパートやマンションのリノベーションを中心に事業を展開している。会社には社長の他に5名の従業員が在籍しているが、正社員は1名で他の4名は日雇い扱いのスタッフ。
仕事の内6割が元請けで、受注金額は最大でも1,000万円程度。
現在、銀行からの借入はないが、前の会社で保証協会に代位弁済している分が7,000万円~8,000万円あり、直近の7、8年は返済していない。
ファクタリングの個人借入れで毎月400万円を借入れ、月末に450万円返済している。借換えをしているので実際の毎月の支払いは50万円。
今月末に控えている支払いは給料120万円と仕入代金の230万円の併せて350万円。

■相談点

1. 個人借入れの返済が高利で厳しいのだが、どうにかならないのだろうか?
2. 資金繰りが厳しいのだが、このまま事業を継続していても良いのだろうか?妻は会社を閉じても良いと言っている。

■アドバイス

1. このグレーファクタリングは現在社会問題となっていて、金融知識のない中小企業の被害が増加している。現在の法律では全てを取り締まることができない。
年間で600万円の利息を支払うことは不可能である。現実を考えると廃業することも考える必要がある。または、裁判を起こして和解で決着をつけるという方法もある。この場合は弁護士を紹介することができる。
廃業すると決めたらやるべき手順
(ア) 売掛金を先に全て回収する。
(イ) 金融業者に廃業する旨を伝えて、売掛金の買い戻し金450万円は支払わない。
(ウ)  金融業者から売掛金の取り立ての連絡があったら、「現在は無い」と返答してもらう。
勿論事実である。
2. 事業として儲かる見込みがあるのであれば、今の会社を閉めて新会社を設立することもできる。新会社設立までの間の仕事は、他社にお願いして受注してもらう。儲かる見込みがないのであれば、勤めに出た方が良い。

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