経営相談ワンポイントアドバイス 新規出店予算金額の融資を引き出すには?

■質問内容

会社の業績が好調。他の場所に新規出店を考えている。新規出店の費用が会社の年商の半分かかる。不動産担保はないが、どのように銀行と交渉すれば予算金額の融資を引き出せるだろうか?

■アドバイス

この場合、会計事務所がベストアドバイザーとして取るべきアドバイスは、
①新規出店が失敗した場合の会社全体に与える悪影響はどのくらいか
②新規出店計画の確実性の再検討
③借りるためのエネルギーよりも計画を失敗させないためにエネルギーを多く費やすべき
《再検討事項》
①支出の費用対効果は十分にあるか?
②製品・商品・サービスのお客様にとっての魅力は十分にあるか?
③価格設定の根拠は十分にあるか?
④広告宣伝の効果はどれだけあるか?
⑤人材の能力が十分か?
⑥資金繰り計画に余裕があるか?
⑦予定通りにいかない時にすぐに修正ができるか?
最低でもこのくらいは会計事務所としてアドバイスをして、経営陣と一緒に計画を見直したい。これらの事柄を十分に判断できれば、計画書にまとめて銀行へ融資の依頼をする。銀行の担当者が上記の事柄を確認しに来るのは当然である。
《借入時の検討事項》
①当該会社の債務者区分が“正常先”であることの確認。このケースの場合は、正常先以外では融資は困難。
②状況に応じて“担保”を要求されることがある。
③希望借入額全額を借入できないこともある。理由は、保全不足と計画の実行性に一部疑いを持たれている。
④計画上で既に売買契約書等の売上の根拠となるものを求められる。
⑤経営陣を含め、社員全体で計画に取り組む意欲があるかを確認してくる。

上記のことを考えて、十分な対応が必要。ただし、年商の半分の投資費用はかなりのリスクであることは事実。本来ならば、もっと余裕を持って計画を立てるべきである。

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